Bスポット療法

Bスポット療法とは

「鼻」と「のど」の間に「上咽頭」という部分があります。吸気中のばい菌や異物を処理する重要な役割があると考えられています。小児期には扁桃組織が発達し、大きくなりすぎるとアデノイド増殖症といわれます。風邪をひいたときは最初にこの上咽頭に炎症を起こします。風邪の炎症は通常は自分の免疫力により自然治癒します。しかし自然治癒力が働かず、慢性的に炎症が続いている場合があります=慢性上咽頭炎。頭痛・咽頭痛・後鼻漏・頸部痛・肩こり、さらには病巣感染と言って他臓器に炎症をおこし、腎炎・掌蹠嚢胞症などを引き起こすこともあるといわれています。この上咽頭(かつては鼻咽腔Biinkuuと呼ばれていて、そのBをとってBスポット)に塩化亜鉛溶液を塗布する治療がBスポット療法です。

Bスポット療法は国際的に通用する名称にしようとEAT:Epipharingeal Abrasive Therapy とも言われています。

当院で行うBスポット療法

当院では内視鏡下に鼻から上咽頭を擦過(こする)してみて痛みや出血がある方は、口からも処置を行います。出血や痛みがある方は上咽頭炎があると診断しBスポット療法をお勧めしています。健常な状態ではほとんど出血しませんが、炎症があると塗布したときに出血し、かなりの疼痛があります。週1~2回の塗布を繰り返すと、だんだん出血しなくなり、症状が改善します。Bスポット療法をご希望の方はご相談ください。

コロナが流行している近年は、鼻からのBスポット療法だけを行っております。

Bスポット療法との併用治療

当院の治療では併用して『鼻うがい(鼻洗浄)』を行っています。当院では特注の鼻洗浄システムを備えており、Bスポット療法と併用することによりより効果を高められる可能性があります。

当院の鼻洗浄システム

鼻の中を洗浄する装置です。鼻で水を吸い込んだようなツーンとする痛みもなく、楽に痛みなく鼻の中を洗浄することが出来ます。

Bスポット療法はこんな症状に効果的

  • 頭痛
  • 自律神経失調によるめまい
  • 慢性疲労
  • 肩こり・首こり
  • 後鼻漏・鼻づまり
  • のどの違和感、痛み
  • 長引く咳・痰
  • IgA腎症

新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(コロナ後遺症)におけるBスポット治療の有効性

新型コロナウイルス感染症の後遺症で悩まれている方が増加しています。
Bスポット療法は新型コロナウイルス感染症の後遺症に有効な場合があると言われています。当院でもコロナ後遺症で慢性上咽頭炎のある方に、Bスポット療法を施行しております。コロナ後遺症で悩んでいる方はご相談ください。